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フリーランスプログラマとは?仕事内容から年収まで詳しくご紹介

freeda 2021/04/08

プログラマとはプログラミング言語を用いてコンピュータ上で使用されるシステムやソフトウェアを開発する仕事ですが、近年時間やお金の自由を求め、フリーランスプログラマを目指す人が増加しています。

この記事ではフリーランスプログラマの仕事内容から年収まで詳しく解説します。

フリーランスプログラマとは?

フリーランスプログラマとは企業や個人から受注したシステムやソフトウェア開発を個人で行う仕事で、本業として行うか副業として行うかにより2種類に分けられます。

独立系のフリーランスプログラマ

企業や組織に所属せず、雇用関係を持たない働き方をするフリーランスプログラマのことです。

法人経営者や個人事業主が業務委託という形で案件を受注し、開発を行います。

副業系のフリーランスプログラマ

企業や組織に雇用されて本業を持っている人が、隙間時間を活用して個人の名前でフリーランスプログラマの仕事をすることを指します。

稼働時間が限られるため、独立系のフリーランスプログラマと比較すると報酬単価は低くなる傾向にありますが、リスクも少ないため気軽に始められるでしょう。

フリーランスプログラマの働き方と仕事内容について

フリーランスプログラマはその働き方と仕事内容により3種類に分類されるので、それぞれの詳細を見ていきましょう。

常駐型

常駐型のフリーランスプログラマはクライアントと週に何日・月に何時間といった時間で契約を結び、そのオフィスに常駐して開発を行います。

定時やフレックス制での勤務となるため、一部リモート勤務があったとしても働き方としては会社員と同じようなイメージになるでしょう。

例えば大規模なシステム開発を行うプロジェクトに参加した場合、そのプロジェクトには会社員のプログラマ、フリーランスプログラマ、他社のプログラマなどが混在して仕事をします。

それぞれが担当する箇所は上流工程から下流工程までさまざまですが、フリーランスプログラマの場合は下流工程でプログラミングやテストを中心に詳細設計なども行うことが多いでしょう。

同じプロジェクト内でも上流工程を担当した方が下流工程を担当するより報酬が高くなる傾向にありますが、フリーランスプログラマは会社に支払う仲介料が発生しないため、下流工程を担当したとしても会社員のプログラマより収入が多くなるというメリットがあります。

受託型

受託型のフリーランスプログラマはクライアントと案件ごとに契約を結び、在宅で開発を行います。

1案件のみの単発の仕事、開発期間が数か月などの長期案件、1つの企業や個人から継続的に複数の仕事を依頼される継続案件などさまざまな仕事がありますが、納期までに成果物を納品すれば良いため時間や場所は制約を受けません。

常駐型と比較すると自分の開発したいシステムを受注できること、それにより自分の伸ばしたいスキルアップができることがメリットだと言えるでしょう。

内製開発型

内製開発型のフリーランスプログラマはシステムの設計・開発を行ってリリースし、収益を得るところまで自分で行います。

最近ではスマホアプリなどを自分で開発し、広告収入を得たり、ダウンロード販売を行ったりするフリーランスプログラマが増えてきました。

自分が開発したいシステムを自由に開発し、それで収入も得られるのがメリットだと言えるでしょう。

フリーランスプログラマになるには

フリーランスプログラマという働き方は本業・副業両方に向いていて、チームで大規模な開発に取り組むことも、個人で単発の開発に取り組むこともできる自由度の高い働き方だとわかりました。

ではこのような魅力的な職種である、フリーランスプログラマになるにはどうすればよいのでしょうか。

必要なスキルと未経験から目指す方法をご紹介します。

フリーランスプログラマとして必要なスキルとは?

フリーランスプログラマが仕事をしていく上で求められるスキルや能力は次の2つです。

幅広いプログラミングスキル

Web系の開発ならHTML・CSS・PHP・Java、基幹システム系の開発ならC言語やC++・Java・VB・C#などのデータベース言語など、フリーランスプログラマの仕事においては開発するシステムのジャンルによって習得が必要なプログラミング言語が異なります。

全てのプログラミング言語を習得するのは難しいことですが、扱える言語が増えるほどクライアントの多様なニーズに応えられるため、仕事の幅が広がるでしょう。

また市場の動向やニーズの高い言語から習得するというのも良い戦略だと言えます。

今後も新たなプログラミング言語は次々と生み出されていくため、常に最新の知識を得てスキルアップする姿勢が大切です。

コミュニケーション能力

フリーランスプログラマにとっては、常駐型でチームでの開発を行ったり受託型でクライアントに自ら営業をかけて仕事を受注したりする必要があるため、コミュニケーション能力は必須のスキルと言えるでしょう。

少し敷居が高いかもしれませんが、初対面のプログラマと信頼関係を築いてプロジェクトを円滑に進めることや、チーム全体をまとめるマネジメント能力なども求められることがあります。

常に風通しのよい意思疎通を心掛けることが、質の高い成果物の納品や次の案件受注につながるでしょう。

未経験からフリーランスプログラマになる方法

未経験からフリーランスプログラマになる方法を2つご紹介します。

企業に就職して経験を積む

フリーランスプログラマになるには、一度は企業に就職してプログラマとしての経験を積むのがよいでしょう。

2016年に独立行政法人情報処理推進機構が発表した「IT人材白書2016」のアンケート調査結果によると、フリーランスのIT技術者が独立直前に勤務していた企業はIT企業49.3%、ユーザー企業28.2%で合計77.5%の人が独立直前まで企業で経験を積んでいたことがわかりました。

これはプログラミングスキルだけではない社会人としての基礎や、サーバーやデータベース、セキュリティなどの周辺知識も身に着けることができるからです。

また企業に所属している間に人脈を広げ、フリーランスプログラマとして独立した際に案件を獲得できるように信頼関係を築いておくこともできます。

独立までにある程度時間がかかりますが、堅実にフリーランスプログラマとしての道を歩みたい場合は企業に就職することをおすすめします。

クラウドソーシングで副業として始め実績を作る

未経験でフリーランスプログラマになるもう1つの道は、クラウドソーシングサービスなどで副業として仕事を開始し、実績を作っていくという方法です。

2020年に独立行政法人情報処理推進機構が発表した「IT人材白書2020」のアンケート調査結果によると、2019年度にIT企業において人材の量が大幅に不足していると回答した企業は33.0%、やや不足していると回答した企業は56.0%で、合計89%もの企業で人材不足を感じているという結果になりました。

そのため企業は未経験かどうかに関係なく、仕事をきちんとこなしてくれるプログラマを求めるようになったのです。

クラウドソーシングサービスでは単価が安いためたくさん稼ぐことはできませんが、案件提案、受注、業務遂行、納品、報酬受取というフリーランスプログラマが行う一連の仕事の流れを経験できるのがメリットだと言えるでしょう。

参考:独立行政法人情報処理推進機構「IT人材白書2020」

フリーランスプログラマの年収について

フリーランスプログラマの気になる年収と、年収アップを目指す方法についてご紹介します。

フリーランスプログラマの平均年収は?

2020年にプロフェッショナル&パラレルキャリアフリーランス協会が発表した「フリーランス白書2020」によると、全てのフリーランスの中で800万円以上の年収を得ている人の割合はエンジニア・技術開発系のフリーランスが最も多く、29.8%を占めることがわかりました。

また2016年に独立行政法人情報処理推進機構が発表した「IT人材白書2016」のアンケート調査結果によると、30代以下で年収1000万円以上のフリーランスIT技術者の割合が8.8%と、企業に所属するIT技術者の1.2%と比較すると大幅に高いことがわかりました。

このことからフリーランスプログラマはフリーランス全体、また企業に所属するプログラマと比較しても高い年収を望むことができる職種だと言えるでしょう。

最新のスキルを身に着け、実績が伴えばフリーランスプログラマとして継続的に高い年収を得ることもできます。

参考:プロフェッショナル&パラレルキャリアフリーランス協会「フリーランス白書2020」

参考:独立行政法人情報処理推進機構「IT人材白書2016」

フリーランスプログラマが年収アップを目指す方法

フリーランスプログラマは自身の能力を高めることで年収アップするというのが基本ですが、市場のニーズに会った技術や言語は何なのかを先読みし、それに合わせてスキルを高めていくという戦略が大切だと言えます。

例えば2016年に経済産業省が行った「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると「ビッグデータ」「IoT」「人工知能」に関しては「これから影響の大きい技術」「今後市場が大幅に拡大する」と見られている先端IT技術であることがわかりました。

しかしこの分野と「ロボット」に関わる人材は今後特に不足すると言われ、十分な知識を持った人材や、製品やサービスを具体化する人材へのニーズが高まると予想されているのです。

そのため先んじてこの分野への知見を高め、製品やサービスとして具体化できる技術を身に着ければ年収アップが期待できると言えるでしょう。

また毎年TECH Streetによって行われるプログラミング言語別年収ランキングをチェックし、今後どのようなプログラミング言語を学ぶのが年収アップにつながるのか参考にするのも良い方法です。

例えば2020年のランキング結果では20代・30代・40代において平均年収が高いプログラミング言語は「R」という結果でした。

フリーランスプログラマはこのように変化するニーズを早めに捉え、更なる年収アップを目指すことが大切です。

参考:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」

参考:TECH Street「2020年プログラミング言語別年収ランキング」

まとめ

フリーランスプログラマは本業・副業共に向いていて、自分の好きな分野のシステム開発を行いながらスキルアップすること、今後のIT人材不足の波に乗って年収アップすることの両方が望める職種だとわかりました。

この記事も参考にして、ぜひフリーランスプログラマへの第一歩を踏み出してみてください。